〜LN21フォーラムを開催しました〜
LN21 森林フォーラム IN みえ
 
「林業現場における生物多様性」

日時:平成22年10月22日(金) 
場所:三重県伊勢市観光文化会館
 
 

 
 三重県伊勢市で「LN21森林フォーラムinみえ〜林業現場における生物多様性〜」を開催しました。
 
 平成22年は国連で定めた生物多様性年であり、名古屋でCOP10が開催されたという背景から、林業現場においても、生物多様性の意義について関心が高まってきており、今回のテーマが選定されました。
 
  当日の参加者は、会員、地元三重県職員など総勢62名でした。
 
 
基調講演
 
1 「神宮林の森づくり」
 
  講師:金田 憲明氏(神宮司庁営林部長)
 
 広大な伊勢神宮の宮域林について、その管理方針や施業方法等のお話がありました。

 ・ 式年遷宮(20年に一度)に用いる御用材を生産するために、200年生程度まで間伐等を繰り返し実施する
 
 ・ 間伐を繰り返し行い、生態的にバランスのとれた針広混交林へと誘導する
 
 ・ 実際に御用材を伐り出す時はご神木に斧を振り下ろす祭事から始まる
 
 ・ 一回の遷宮で、丸太約1万m3、胸高直径は60cmが主体で、中には百cmを超える(!)大径木も使用する

 等々、壮大なスケールと管理目標に圧倒されました。
 
 
2 「ニホンジカが森林の生物多様性に及ぼす影響」
 
  講師:鳥居 春己氏(奈良教育大学自然環境教育センター長兼教授) 
 
 全国的に問題となっているシカ被害について、様々な観点からのお話がありました。
 
 近年の地球環境における生物資源分布の偏りというグローバルな話から始まり、奈良公園のイラクサはシカに食べられないようトゲを増やすという独自の進化を遂げたこと等の身近な地域での話まで実に幅広くお聞きしました。
 
 シカは生物多様性を破壊するだけでなく他の生物の進化にまで影響を及ぼすという言葉が印象的でした。
 
基調講演
 
 
パネルディスカッション
 
 基調講演を聴き、感じたこと、素朴な疑問等を来場者で討議しました。
 
 ・神宮林でのシカ被害対策について
 ・適正なシカ密度はどのくらい?なぜシカはここまで増えたのか?
 
 等々、活発な討論がなされました。 
 
 
現地視察
 
 伊勢神宮から車で30分、金田営林部長のご案内で、伊勢市宇治今在家町の神宮林を視察しました。
 
  神宮林の直営作業班により適切に施業された林内は、複層林や針広混交林へと誘導され、豊かな自然植生が発達していました。
 
 現在の御用材は、木曽ヒノキが使用されているとのことですが、百年後からは神宮林のみでの完全自給を目指しているそうです。 
 
 神宮林
 
 神宮林でお話を聞いていると、荘厳な歴史・文化の中に身を置いているような錯覚を覚えるとともに、神宮林管理に関わる方々の共通の目標や誇りといったものを感じ、非常に感銘を受けました。

 現地視察

 
〜終わりに〜
 
 今回、誰もが知る伊勢神宮の日頃知り得ない神宮林の森づくりや、多くの県で問題となっているシカ被害をクローズアップしたことで、参加者の関心も高く、充実したフォーラムとなりました。

 今後も、みなさまが楽しめる行事を企画し、発信していきたいと思います。
 ふるってご参加くださいね(^o^)/~~